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08/31/2021

No.0473 SiC中極低濃度NのSIMS分析

SiCデバイス高耐圧化の実現に向けて、極低濃度のN定量評価技術が求められている。装置・分析条件・解析方法の改良により、検出下限を従来値(1015 cm-3台)より大幅に改善し、1014 cm-3台を達成できた。また、信号強度のばらつきが小さく、微小な差異・変化も評価可能である。

P01589.pdf
SiCエピ膜中NのSIMS分析
2試料のSiCエピ膜中におけるNについて、SIMSによる深さ方向分析を行った(Fig.1)。
ラスター変化法*1より求めたN濃度は設計値とよく一致している(Table 1)。
*1 本資料下段に詳細を示す
Fig.1 SiCエピ膜のNデプスプロファイル
  
    Table 1 SiCエピ膜中のN濃度

   ※SIMS : バックグラウンドの寄与を除く
 
♦ 極低濃度のNが定量可能
♦ 信号のばらつきが小さく、試料間の微小な差異が評価可能
♦ Hg-CVによるキャリア濃度と比較的一致する

ラスター変化法 *2

一次イオンのラスター面積の変化により一次イオン電流密度を変えた際の強度変化を用いて、試料含有成分とバックグラウンド(装置内残留)成分を分離、算出する方法 

        Fig.2 ラスター変化法の原理(Si中Oの例)
CZ-Si中C、Oバルク濃度
 
 
Fig.3 精度確認を目的として、同一試料(CZ-Si)中のC、Oを繰り返し測定した結果
*2  A.Ishitani, K.Okuno, A.Karen, S.Karen,F.Soeda, Proceedings of Materials and Process Characterization for VLSI(ICMPC ’88), edited by X.-F.Zong, Y.-Y.Wang, J. Chen, pp.123, World Scientific



カテゴリー

半導体・実装

分類

パワーデバイス・ディスクリートデバイス