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09/14/2023

No.0672 高温固体NMRによるスーパーエンプラの化学構造解析

芳香族アリルケトンやPPS、液晶ポリマーに代表されるスーパーエンプラは、高い耐熱性や耐薬性、難燃性などの特徴を有し、航空宇宙、自動車産業など様々な業界で使用される。機器分析の観点からは、詳細な化学構造解析が難しい材料であったが、高温固体NMRを用いることで、共重合比率の推定や構造情報の取得など、これまで困難であった化学構造解析が可能となった。

P02305.pdf
高温固体NMR測定の特長
☆ 350℃付近に昇温した状態で固体NMR測定が可能
☆ 昇温により分子運動性が向上し、スーパーエンプラでも分解能の高いスペクトルを取得できる
☆ 高分解能なスペクトルから、詳細な化学構造解析(組成分析など)が可能

ポリエーテルケトン(PEEK)の測定結果

 【 PEEK 】

ポリエーテルケトンケトン(PEKK)の測定結果

 【 PEKK 】
 
溶解が困難なポリマ―であっても、高温固体NMR測定により分解能の高いスペクトルの取得が可能となる。これにより、共重合比率や詳細な
構造解析が可能となり、物性改良や材料選定に有益な構造情報を取得できる。


カテゴリー

材料・素材

分類

有機材料・化成品