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10/01/2014

No.0145 LC/MS(/MS)を用いた添加剤、モノマーおよびオリゴマー分析

LC/MS/MS法は特定化合物の高感度・高選択的な定量が可能で、薬物動態や環境分析のみならず、エレクトロニクスや工業材料の分野での極微量不純物の分析ニーズに応えられる分析手法である。ここでは概要と特徴を解説し、樹脂から種々の溶媒に溶出するモノマー、酸化防止剤の極微量成分の定量分析例を紹介する。

定量分析例

LC/MS/MSの特徴は2つの四重極をマスフィルターとして使用することで得られる高い選択性である。HPLCでは分離できなかった有機成分の混合物はイオン源でイオン化し、目的対象化合物に特有のイオン(ここではm/z 332)のイオンのみ、1つ目の四重極を通過する。このイオンは次のコリジョンセルで窒素やアルゴン分子と衝突して開裂する。ここで生成したイオンのうち、目的対象化合物に特徴的に生成するイオン(ここではm/z 91)のみ、2つ目の四重極を通過させて検出器に導かれる。このようにして、 他の成分の影響を受けずに目的成分のみを高感度で検出できる。

定量分析例2

いずれも溶媒の影響を受けずにng/mLレベルの高感度で定量できる。同様にして種々の添加剤やオリゴマーについても同様の極微量の定量分析が可能である。

分析機能と原理


カテゴリー

材料・素材

分類

有機材料・化成品