07/27/2017
No.0330 LA-ICP-MSによる高分子材料・生体試料の高感度元素イメージング
LA-ICP-MS (Laser Ablation Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry) は、他手法では検出が難しい工業材料や生体試料に含まれる微量金属を高感度に検出でき、元素イメージングにより広域領域の微量金属元素の分布を可視化することができる。
LA-ICP-MSの原理と特長 |
レーザー光を固体試料表面に照射、生じた微粒子をICP-MSに導入し金属元素分析を行う。 |
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図1.LA-ICP-MS装置の概略図 |
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表1.EPMA,TOF-SIMS,LA-ICP-MSの比較 |
LA-ICP-MSの特長
・固体試料の局所から広範囲領域までの迅速分析が可能。
・試料形状の制約が少なく、殆どの場合、特別な加工が不要。
・試料表面および深さ方向の金属分布分析が可能。
・他手法では検出が困難な微量金属元素の検出が可能。 |
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太陽電池封止材中への金属拡散分析 |
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図2.分析部位(封止材断面) |
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図3.太陽電池封止材のイメージング分析結果
太陽電池モジュール(未暴露品、3年暴露品)よりサンプリグした封止材の断面について、金属拡散状態を評価した。
3年暴露品では、ガラスや電極の構成元素であるNa、Pb、Agが封止材に拡散していることを確認できた。 |
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マウス心臓切片の金属分布分析 |
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図4.マウス心臓切片のイメージング分析結果 |
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マウス心臓切片の金属分布状態を評価した。元素によって濃度分布が異なることを確認できた。 |
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分析機能と原理
カテゴリー
材料・素材, ライフサイエンス , 医薬
分類
電子・機能性材料, 薬物動態