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12/20/2021

No.0559 GCIB-TOF-SIMSによるレジストの深さ方向分析

P00955.pdf
GCIB-TOF-SIMSの概要
 
・ Ar3000+などのGCIB (ガスクラスターイオンビーム)によるイオンエッチングでは、
 有機膜に対してダメージのきわめて小さいエッチング面を得ることができる。

・ GCIBエッチングを利用したTOF-SIMSのデプスプロファイル測定により、精密斜め切削
 法を用いたTOF-SIMS分析よりも精度よくレジストの成分・化学構造の深さ方向分析が
 行える。

レジスト膜における成分・化学構造の深さ方向分布

   露光前
   露光/PEB後
  
 
 ・ Si基板上(反射防止膜なし)のレジストについて、ArF露光/PEBを行ったところ、定在波に対応する各成分の分布がみられた。
 ・ 酸の発生と脱保護を表す「PAGカチオン」、「保護基」の減少と、拡散した酸により発生した「クエンチャー誘導体」の増加が認められる。

プロセスにともなう各成分・化学構造の段階的な変化

 PAGカチオン
クエンチャー誘導体
保護基
・ 酸は露光のみで発生している。
・ PAG(カチオン)はPEBにより、僅かに拡散。
   ・ クエンチャーは酸により敏感に反応。
   ・ 酸はPEBにより拡散。
    ・ 脱保護反応は露光では起こらず、
      PEBにより起こり始める。
*本研究はJSR株式会社と共同で実施した。


カテゴリー

材料・素材, 半導体・実装

分類

高分子材料, リソグラフィ