02/19/2016
No.0300 TSV, MEMSデバイスの評価技術 (3) -ラマン分光法-
ラマン分光法を用いて、TSV近傍のSiの応力分布およびその温度変化について評価が可能である。
また、MEMS部品の力学特性をμmオーダーの測定位置精度で評価することができる。
●ラマン分光法によるTSV近傍の応力分布評価
TSV断面写真 | TSV作製条件
・ 開口部形成
(RIE、30×30μm2)、
深さ約100μm
・ 酸化膜形成
・ バリアメタル形成
・ Cu埋め込み(めっき) |
ラマン分光法を用いてTSV近傍のSiの応力分布評価が可能であり、室温だけでなく、応力の温度変化も評価可能である。また、偏光測定によりTSV長手方向とこれに垂直方向の応力成分を分離して議論することができる。
●MEMS部品1本の破壊靱性試験
試料 | 長さ*1 | 切欠長さ | 結果 |
① | 70μm | 切欠なし | 曲げ強度=3.0GPa |
② | 100μm | 0.8μm | 破壊靱性値 KQ = 1.5MPa m1/2 |
③ | 130μm | 1.4μm | 破壊靱性値 KQ = 1.4MPa m1/2 |
*1) 固定端、もしくは切欠から荷重点までの長さ
マイクロメートルオーダーの試験片に対し、片持ち梁試験が可能であり、また、予き裂を導入することにより、破壊靱性値(ばらつきは小さい)を取得可能である。
カテゴリー
ライフサイエンス
分類
診断薬・検査機器・バイオセンサ