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10/03/2014

No.0182 LC/MSによるEU規制物質の分析 -PFOS類, ビスフェノールA-

PFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸)に代表されるフッ素系界面活性剤は難分解性と生体への高蓄積性が問題となり、2006年12月に欧州議会・理事会指令として「PFOSの販売と使用制限」が告示されPFOSを含む製品は2008年6月27日よりEU圏内への上市が禁止されることとなった。

当社では、下図に示すように、分離カラムに超微細粒子充てん剤を使用し、移動相流量を上げることで超高速分離を可能とした。従来1分析サイクルが25分間であったPFOS/PFOA分析が4分間で終了し、ピークもシャープになるため同時に高感度化も図れた。

UFLC-MS/MS(SRM法)によるPFOS/PFOAの分析


近年北米ではビスフェノールAの規制強化の動きが見られ、EU圏においては玩具の安全性規格(EN-71 part9)や、ノルウェー版RoHSであるPoHS (Prohibition on certain hazardous substances in consumer products)において臭素系難燃剤のテトラブロモビスフェノールAが指定されるなど今後の動向が注目されている。これらフェノール類の分析は水酸基を誘導体化処理した後にGC-MSで行う方法が一般的であるが、LC-MS法では煩雑な誘導体化処理を必要としないため、高感度で精度の高い直接分析が可能となる。下図に、ビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールAの測定例を示した。

LC/MS/MS(SRM法)によるビスフェノールA類の分析





カテゴリー

環境

分類

環境規制物質