09/30/2014
No.0131 ガラス材料の高精度組成分析
化学分析(ICP発光分光分析法・原子吸光分析法)によるガラス標準試料の組成分析例を紹介する。長年の経験に基づく分析ノウハウにより、信頼性の高い分析値を得ることが可能である。
分析試料:日本セラミックス協会 JCRM R 102 ほうけい酸ガラス
認証値と分析値の比較
いずれも各元素濃度分析値から化学量論に基づき、酸化物値に換算した結果である。 (蛍光X線分析は、標準試料を用いていない半定量値である。)
化学分析における分析再現性,溶液化・測定変動
分析値は1回目、2回目ともに試料の溶液化からの繰り返し数2~5の平均値である。
1回目と2回目の間には、数年のインターバルがある。
溶液化変動 | : | 試料秤量から繰り返し行って得た分析値の変動 |
測定変動 | : | ある調製溶液の測定を繰り返し行って得た測定値の変動 相対標準偏差は、溶液化、測定ともに繰り返し数5の結果から計算した。 |
化学分析(ICP発光分光分析法・原子吸光分析法)は、 |
| ・ | 認証値に近い分析結果が得られる。分析値の再現性もよい。 |
| ・ | 分析値の変動が少ない、高精度な分析が可能である。 |
| ・ | 他手法では検出が困難なLi, B の分析も可能である。 |
ただし、正確な分析値を得るためには、分析目的元素の揮散・汚染のない溶液化が必要である。 |
分析機能と原理
カテゴリー
材料・素材
分類
金属・無機材料