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09/24/2014

No.0043 FT-IRによるソルダーレジストの劣化評価

冷熱サイクル試験での構成樹脂(アンダーフィルやソルダーレジスト)の熱劣化が発生すると、模式図のように、はんだ/アンダーフィル、アンダーフィル/ソルダーレジスト界面で剥離が生じ、冷熱サイクル試験で発生するせん断応力をはんだバンプのみで受け持つこととなる。このような状況では、はんだ接続部に金属疲労が蓄積し、寿命が低下することにつながる。ここでは、ソルダーレジストの劣化状態についてFT-IR-ATR法で評価した事例を紹介する。

接合部劣化のメカニズム(模式図)

接合部劣化のメカニズム(模式図)

分析例:FT-IR-ATR法でのソルダーレジストの劣化評価

冷熱サイクル試験前・後で測定し、両者のスペクトルで差スペクトルを作成した。

分析例:FT-IR-ATR法でのソルダーレジストの劣化評価

ソルダーレジスト成分は硫酸塩を含んだアクリレートと推察された。
詳細な差を検出するため、処理前後で差スペクトルをもとめた。基準として983cm-1の硫酸塩成分を基準とした。
処理後で過酸化エステル、カルボン酸、無機酸化物と考えられる成分が多く存在していた。
熱劣化によりソルダーレジスト成分が酸化および加水分解を生じている可能性が考えられた。
→非破壊で表面の劣化状態を容易に測定することが可能である。

分析機能と原理


カテゴリー

半導体・実装

分類

実装・パッケージング