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09/24/2014

No.0033 同位体マーカー法による有機ELパネルの封止性能評価

重水素などの同位元素マーカーを用いた処理により、系内に存在する水分と処理によって侵入した水分との切り分けを行い、封止性能と輝度劣化との関連を調査した例を紹介する。

TPD-MSによる封止中重水量評価

ガラス缶で封止された素子を、重水80℃中に数日間浸漬処理することで素子の輝度劣化を発生させた。 TPD-MS法を用いて有機ELパネル内のガス分析を実施した結果、系内から得られた重水に相当する質量(m/z=20)の発生速度曲線、発生速度曲線から求めた重水の気体発生量および、発光状態の写真を下図に示す。 劣化度合の異なる素子について封止内のガスを評価した結果、劣化度合と相関して封止中に含まれる重水量が増加することが分かる。

TPD-MSによる封止中重水量評価

Reference

劣化品①

劣化品②

Reference

劣化品①

劣化品②

※HとDは天然同位体存在比を考慮して表示。陰極/有機層界面を原点としている。
n=2のデータを示す。

分析機能と原理


カテゴリー

IT機器

分類

有機ELディスプレイ