09/22/2021
No.0490 昇温
in situ
XAFSを用いたLIB正極の化学状態の熱安定性評価
リチウムイオン電池(LIB)正極材に含まれる遷移金属の化学状態や構造、それらの熱安定性を評価することは、LIBの安全性を確保する上で重要である。LIB正極材に昇温
in situ
XAFS分析を適用し、充電および放電状態のLIB正極材について、Niの熱安定性を評価した事例を紹介する。
昇温
in situ
XAFS測定
LIB正極材 評価試料
Li(Ni
0.8
Co
0.15
Al
0.05
)O
2
・充電状態 4.2 V （vs.Li/Li
＋
）
・放電状態（充電前の未処理品）
- 試料形態を選択可能 -
✔ 正極活物質粉末
✔ 電極シート + 集電箔 etc
in situ
XAFS測定により、昇温を行いながら連続的に化学状態の変化を評価可能
in situ
XAFS分析結果
Ni
K
端 XANESスペクトル Ni
K
端 吸収端シフト値の温度依存性
（※充電品(4.5 V) 室温を、Ni
4+
と仮定して価数を算出）
吸収端立ち上がり位置の変化から価数を評価
- 得られる情報 -
✔ 着目元素の化学状態、価数
✔ 着目元素周囲の構造
充電状態
: Ni
4+
⇒ Ni
2+
へ変化 層状岩塩型から岩塩型へ構造変化
放電状態
: 状態変化なし(Ni
3+
)、安定
昇温
in situ
XAFSによりLIB正極における化学状態や構造の温度依存性を評価可能
カテゴリー
自動車, 電池
分類
リチウムイオン電池
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