10/01/2014
No.0133 SiC焼結体の熱・機械物性と構造解析
SiC焼結体は、耐食性・耐熱性・耐摩耗性に優れ、高剛性・高熱伝導性・低熱膨張性等の特性を持つことから、近年では各種構造部材用途のみならず、半導体製造装置部材の成膜・露光装置、DPF(ディーゼルエンジン用排ガスフィルター)などの幅広い分野で用いられている。本ポスターでは、SiC焼結体について種々の手法を用いて物性・構造解析および元素分析を実施した例を紹介する。
熱物性
レーザ干渉法
レーザフラッシュ法
部材設計に重要な熱物性(熱膨張係数・熱伝導率)を広温度範囲
かつ高精度に測定可能
機械物性
Nanoindentation法
同一領域でも深さによって弾性率分布が異なっていることがわかる。
場所により弾性率の深さ依存性が異なる。
表層・微小部特性のみならず、定量性を確保し、目的深さにおける機械的特性(弾性率・硬さ)の微視的分布の評価が可能
構造解析
XRD
顕微ラマン分光法
SiC焼結体中の結晶多形やその分布、遊離カーボンの存在が確認できる。
バルク~μmレベルまでの構造解析が非破壊で可能
元素分析
微量不純物元素(GDMS)
元素 | 濃度 wt ppm |
B | 1700 |
Al | 520 |
P | 1.9 |
Ca | 4.7 |
Ti | 48 |
V | 8.1 |
Cr | 43 |
Fe | 120 |
Ni | 13 |
Zr | 5.1 |
STEM-EDX
不純物の存在が確認される。
TEM-EELS
粒界部にB,Cが多く集まっていることがわかる。
バルク~nmレベルまでの元素分析が可能
分析機能と原理
カテゴリー
材料・素材
分類
金属・無機材料