03/09/2023
No.0653 ガラス上付着物のTOF-SIMS定性分析
TOF-SIMSにより、ガラス基板などの基板表面における微量付着物を定性することが可能である。付着物が薄い場合に特に有効であり、無機・有機物ともに定性可能である。
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TOF-SIMSによるガラス表面の異物分析 |
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・ イオン像より、異物部のほか異物近傍でも付着物が存在することがわかる。
・ 異物成分として炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが検出された。
・ このようにTOF-SIMSにより有機物の他、無機成分についても化学構造情報を得られることがある。 |
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ガラス上透明異常部のTOF-SIMSおよびXPS分析
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・ TOF-SIMS分析より、異常部においてポリジメチルシロキサン( nmオーダー厚み)が検出された。
広領域測定のイオン像より円形状(直径約3 mm)の付着が確認され、液体起因の付着物と推察された。
・ XPS結果(原子数比)より、異常部ではSi、OおよびCが多いことがわかる。Siの価数変化は認められない。
・ nmオーダーの有機物検出および定性にはTOF-SIMSが有効である。XPSでは最表面の元素定量ができる。 |
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カテゴリー
自動車, IT機器, 材料・素材, 半導体・実装, ライフサイエンス
分類
高分子材料, 有機材料・化成品, 電子・機能性材料, 実装・パッケージング, 異物