09/26/2014
No.0082 PEFC 電解質の劣化分析-NMR・GPC-
未試験およびOCV試験後のセルから電解質膜や触媒層であるカソードを採取し、電解質であるNafion®についてGPCと溶液NMRで分析した例を示す。劣化による分子量分布や化学構造の変化を詳細に調べることができる。下記のデータから、電解質膜では主鎖の切断、カソード触媒層電解質では側鎖の脱離が生じていることが示唆された。溶液NMRは、溶解した成分が高感度で観測されるため、低分子量の分解物の検出に適した分析手法である。
GPCによる分子量分布測定
・ | 電解質膜ではOCV試験品に顕著な分子量低下が認められた。 |
・ | 試験により電解質膜であるNafion®の一部が分解し、分子量が小さくなったと考えられる。 |
溶液19F NMRによる電解質の構造解析
・ | 電解質膜、カソード、アノードを別々に採取し、溶液NMRからNafion®の化学構造変化を分析することが可能である。 |
・ | 試験後のカソード層にはNafion®分解物が複数存在していた。 |
分析機能と原理
カテゴリー
自動車, 電池
分類
燃料電池