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06/11/2020

No.0410 Organ-on-Chips用材料選定のための分析技術

Organ-on-Chipsに代表されるMPS(生体模倣システム)は動物実験代替ニーズの高まりから新たな薬物動態・化合物評価ツールとして期待されている。Organ-on-Chipsは細胞と材料の融合デバイスであり、目的とする臓器機能を再現するためには、最適な材料選定・設計が必要と考えられる。

Organ-on-chips/MPS(生体模倣システム, Microphysiological System)

マイクロ流路チップに臓器細胞(オルガノイド)を培養し、生体環境を再現

材料特性
分析対象
分析手法
 薬剤吸収/収着抑制性
基盤・膜
 薬剤の吸収・収着量、状態・分布 LC/MS、ICP-MS、FT-IR、TOF-SIMS
 電気/物理的刺激への応答性
基盤・膜
 電気/機械特性、表面形態 SSRM、AFM、粘弾性
 細胞への培地成分/ガス供給性
基盤・膜
 ガス透過性、多孔構造 窒素吸着、X線CT、SEM、培地成分分析
 透明性
基盤
 密度、結晶構造 密度法、ラマン分光、X線回折
 滅菌/薬液/熱耐性
基盤・膜
 劣化/溶出物分析 GC/MS、LC/MS、ICP-MS、ESR、FT-IR
 細胞親和性
 材料-細胞の相互作用、膜の粘弾性、
 表面の形態/組成/電荷、中間水
 ELISA、SPR、粘弾性、AFM、TOF-SIMS、
 ゼータ電位、NMR、DSC、X線散乱、中性子散乱

多孔構造の分析例

多孔構造の分析例

多孔フィルムの3D-SEMによるネットワーク解析

多孔膜の構造解析から、さまざまな成分の透過性に寄与する多孔構造を評価できる。

組成分布の分析例

 多層フィルムのTOF-SIMSによる分子イメージング

 多層フィルムのTOF-SIMSによる分子イメージング

各種成分の組成分布可視化によって、薬剤や培地成分の材料への吸着部位・状態を評価できる。

 Organ-on-Chipsは用途によって多様な特性材料が必要です。

 豊富な材料/バイオ分析の経験から培った分析技術を生かして、対象の材料特性に適した分析を総合的に提案・実施いたします。


カテゴリー

ライフサイエンス

分類

高分子材料, 電子・機能性材料, 医療機器・医療材料, 再生医療/培養装置・培地・試薬, 診断薬・検査機器・バイオセンサ